概収束と確率収束

何度見ても,大抵,数日後には定義すら忘れている.
そんな負の連鎖を断ち切るために,メモしておく(あくまで,自分の理解の範囲,間違ってるかもよ).

(メモを見返す ≒ 忘れている, という反論は受けつけない)

まず,定義.

概収束

P(\{\omega:\lim_{n\to\infty}X_{n}(\omega)=X(\omega)\})=1

確率収束

\forall\varepsilon>0.\lim_{n\to\infty}P(\{\omega:|X_{n}(\omega)-X(\omega)|>\varepsilon\})=0

概収束のイメージ?

X_n を関数だとおもってしまえば, 各点で X に収束している.
n → ∞ で X_n と X は同じとみなして良い(?).

確率収束のイメージ?

X_n で X を予想しようとする,予想がはずれる <=> |X_n - X| > ε とすれば,
予想がはずれる確率が n → ∞ で 0 に収束する.

概収束と確率収束の違い?

多分,大きな違いは概収束では X_n の収束が要求されているが, 確率収束では収束が要求されていない点か.

というわけで,確率収束するが,概収束しない例を見てみる.

標本空間を [0,1] として,X_n を次のように定める.

X_1 を [0,1/2] で 1. それ以外は 0.
X_2 を [1/2,1] で 1. それ以外は 0.
X_3 を [0,1/4] で 1. それ以外は 0.
X_4 を [1/4,2/4] で 1. それ以外は 0.
X_5 を [2/4,3/4] で 1. それ以外は 0.
X_6 を [3/4,1] で 1.それ以外は 0.
X_7 を [0,1/8] で 1. それ以外は 0.
X_8 を [1/8,2/8] で 1. それ以外は 0.
...
もう書くの疲れた.

と以下同様にする.


X_n のイメージは, 徐々に 1 を取る範囲が狭くなっていき, 1を取る範囲が [0,1]をぐるぐる回る.
X_n は 0 には収束しない.
つまり, X_n は 0 概収束しない. ぐるぐる回るから.
しかし, X_n は 0 に確率収束する. 1の範囲がどんどん狭くなるから.

おしまい.