かわったランダムウォーク

次のような一次元ランダムウォークについてt(>0)ステップ移動後の位置の平均値と分散を求めよ。位置0から出発し、1ステップ目では確率\alphaで位置1に確率(1-\alpha)で位置-1に移動する。n\geq 2に対しては、(n-1)ステップ目で正の向きに動いた場合、nステップ目では正の向きへ確率\alpha、負の向きへ確率(1-\alpha)1進むものとする。また、(n-1)ステップ目で負の向きへ動いた場合、nステップ目では負の向きへ確率\alpha、正の向きへ確率(1-\alpha)1進むものとする。ただし、0<\alpha<1である。

iステップでの変位をX_iであらわす。nステップ移動の位置の期待値E_n
E_n=E\left[\sum_{i=1}^{n}X_i\right] = E \left[E\left[\left.\sum_{i=1}^nX_i\right|X_1\right]\right]
と表現できる。
ここで、
 E\left[\left.\sum_{i=1}^nX_i\right|X_1=1\right] =  E\left[\sum_{i=1}^{n-1}X_i\right] +1
 E\left[\left.\sum_{i=1}^nX_i\right|X_1=-1\right] =  -E\left[\sum_{i=1}^{n-1}X_i\right] -1
従って、次の漸化式が成り立つ。
 E_n=\alpha (E_{n-1}+1) + (1-\alpha)(-E_{n-1}-1)=(2\alpha -1)(E_n+1)

この漸化式を変形して、
 E_n +\frac{2\alpha-1}{2(\alpha-1)} = (2\alpha -1)\left(E_{n-1}+\frac{2\alpha-1}{2(\alpha-1)}\right)
これを解いて
 E_n = \frac{2\alpha-1}{2(\alpha-1)}\left((2\alpha-1)^n-1\right)

E\left[\left(\sum_{i=1}^nX_i\right)^2\right]も同じように、漸化式によって表現することができる。
あとはとけばいいだけだが、計算が面倒だし、答えが複雑なんだよなー。

 Var\left[\sum_{i=1}^nX_i\right] = \frac{(2\alpha-1)-(2\alpha-1)^n}{2(\alpha-1)}+\frac{\alpha}{1-\alpha}n-\left(\frac{2\alpha-1}{2(\alpha-1)}\right)^2\left((2\alpha-1)^n-1\right)^2

とりあえず\alpha=\frac 1 2のときはあっていることを確認した。
次は\alpha \to 1なんだけど、式が複雑で途中で挫折(やる気喪失)した。
あってるっぽいんだけどね。間違ってても不思議ではない、計算ミス大いにあり得る。